小板橋雅之 × 佐々木啓輔 二人展
期間 : 2月11日(金祝)〜19日(土)
12:30-18:00
【水、日曜日はお休み】
オンライン販売開始 : 2月27日(日)20時〜3月6日(日)まで
版画家 小板橋雅之
造形作家 佐々木啓輔
版画家の小板橋雅之さん、そして造形作家の佐々木啓輔さんの二人展を開催致します。
版画と木工、平面と立体、それぞれの表現から生み出される様々な造形。
それはまた見る人、触れる人、置かれる場所
それぞれに多彩な表情を見せてくれます。
今回お二人にはそれぞれの方の作品を見て頂き、そこからインスピレーションを得た作品もございます。
二人がお互いをどこか意識し、平面、立体で完成するこの展示の場を、是非楽しまれてください。
木版画作家 小板橋雅之 (11日、12日、19日は在廊予定)
1982年生まれ
2010年より版画家として活動スタート。
現在京都にて制作を行う。
小板橋さんとは、もう4,5年前からずっといつか展示をと幾度とお話ししたり作品をやりとりしたりしていました。沢山の時間を経て、やっと今回実現した展示となります。
出会った頃は丸という形の表現の版画だった小板橋さんの作品も、ぐっと多様な表情に変化しています。
木版画は英語で言うとwoodblock printとと言うそうで、ブロックという言葉の通り、木の版を手彫りで作り、色を乗せ、紙にそれを写していきます。この型を作るという要素が形を考える表現にとても適しているので木版画を手段とされたそうです。
今回の作品では、佐々木さんの作品からヒントを得てイメージされたものもあるそうです。
また、平面である紙を、何重にも重ねた立体的な作品もあり、沢山の表現をご覧頂けます。
小板橋さんより
僕が興味のあることは、簡単に言うと、空間の中の造形です。形を考えることとそれが空間にどう作用するかということに興味があります。
今まで、丸や曲線をモチーフに制作を続けてきましたが、去年の6月に京都に拠点を移してから、京都の街並みや神社、お寺などの直線と直線の交わりに美しさを感じて四角のパターンを使い始めました。
今回はモチーフを色が欲しいというところから具体的に「花」としました。
空間の中の色要素といえば花だなということと、感覚的に色気のある作品を作りたいと思ったのでモチーフに選びました。
色についても、黒単色の作品を多く作ってきましたが、現在築80年の町屋で生活するようになり、それまでの作品だと木の家具などは馴染んでしまいコントラストが生まれないので、色が欲しいと思うようになりました。
色が空間にどう作用するかということに興味を持ち始め、最近の作品にはそれが反映されています。
お客様へ
僕はいつも、住空間に飾られることを想定して作品を作っています。それが飾られて、景色や空気の変化を感じていただけたらと思います。
そして佐々木さんとの共演で、僕の作品からどんな立体作品が生まれるか、とても楽しみにしております。
1988年岩手県盛岡市生まれ
宇都宮大学にて建築学を学んだ後、岐阜県の家具製作会社で木工技術を学ぶ。
2020年4月佐々木家具造形研究所を横浜市青葉区にて開業。
佐々木さんもThis___にて初の展示となります。
木材を使用した造形作品は、手のひらに乗るようなオブジェから、ベッドや、チェストなど大きい家具まで、どれも直線と曲線とのバランスが細部まで本当に美しい作品ばかりです。
今回佐々木さんには、家具ではなくオブジェで展示をお願いしました。
小板橋さんの平面の作品も見て頂き、良い共演ができたらと今回の展示へご参加いただきました。
本展の小板橋さんとの二人展の為に制作頂いたのは、貴重な楢材を使用した様々な形状のオブジェ。
佐々木さんより
自身の造形感覚を養う為に製作している立体物(オブジェ)です。
形に意味は無く、数学的な普遍的な図形を表現しています。
北海道産楢柾目材の一枚板を使用して彫ったオブジェで、天然鉄液による染色仕上げになります。
130mm厚という非常に厚く木取りがされた楢柾目材は、とても貴重で国内での流通はほぼ無いに等しいものです。
この貴重な材料に出会うことが出来たので、今回は製作できました。
材料があって、初めて成立する造形物です。
「半円球」や「曲線を持つ円柱」の造形は重力を常時感じることができる造形物を表現し、「曲線を持つ円柱」は重力の表現に、物体の中心に向かって張力が作用しているように感じることができる点も加えた造形物です。
「静」を持つ造形物に、物理学的な要素(重力による揺れや架空の張力)のある彫刻を表現しております。
お二人の共演を、是非この空間でお楽しみください!
※作品のお渡しは会期終了後のお渡しとなります。
※作品の一部は受注にて承り可能となっております。
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