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木工作家 辻有希 個展

【会期】10月27日(金)〜11月4日(土)

    水日休み

    12:30-18:00

【場所】This___2nd(This___店舗真向かい)

※作家在店:10月27日(金)・28日(土)

※オンラインショップ掲載期間:11月12日(日)20:00~


約2年ぶりとなる木工作家 辻有希さんの個展を開催いたします。


有希さんの作品との出会いは、我が家にも象徴的にある、こちらのモビールとの出会いでした。

もう5年くらい前の事、This___で文字のお稽古をしてくれている紙事と有希さんは友人で、一緒に有希さんのモビールの展示を見に行った時、紙事とお揃いで買ったのがこちらのモビール。

私にとっても、とても大切な有希さんの作品の一つになります。

今回の展示では、生活の中で身近に使えるプレート、アクセサリー、オブジェ(置き型、壁掛けなど)他に、This___ではずっと念願だった、辻さんのモビール(吊り型、置き型)を初めて店頭にてご紹介させていただきます。

私の知る限り、数少ない女性の木工作家さんで、優しく美しい有希さんの手から作り出される作品は、木との出会いを大事にされ、その木が持つ個性や性質を生かすように、彼女の手によって力強く、美しく形作られていきます。


※写真はイメージで一部以前の個展時のものも含まれています。


彼女の作品は生活の中で日常にキリッとエッジを利かせて削り出されるものから、硬い素材の木材が柔らかく見えるほど滑らかに、曲線を生かして作られるものと様々。


「木は北と南、東と西で生息する場所によって年輪の刻み方も違うんです…木の種類ってこんなにたくさんあるんです…」と木の事を楽しそうにお話しされる辻さん。


北海道の広大な土地で出会う木々と向き合い、対話するように生まれる彼女の作品は、女性ならでわの感性と、細やかさで作り上げる造形美と、たくさんの木の表情とを一同に楽しめる個展となっています。


今回の展示では、生活の中で身近に使える器やプレート、吊り型モビール、置き型モビール、アクセサリー、オブジェ(置き型、壁掛けなど)やアクセサリーの他に、This___ではずっと念願だった、辻さんのモビールを初めて店頭にてご紹介させていただきます。


使われているパーツのひとつひとつ、全てが作品のようなモビールは、細部まで重さや表情が計算された、とてもとても時間がかかる作品で、いつ見てもこのバランスを作り出せる有希さんの才能に驚かせれます。


美しく削りだされ、磨かれ、染色され、どのパーツも一つ一つ丁寧に作られた作品。


動きもとても穏やかで、光にあたり、ゆっくりと自由に動くモビールを見ていると、森の中で、風に舞い上がる葉や枝を眺めているような、空間にしっとりゆらめく様は、眺めていると心を落ち着かせてくれるような感覚にさせてくれます。


サイズやバランスも異なる一点ものなので、それぞれお家に似合うモビールを見つけるのも楽しみの一つです。



使われる木の種類も様々で、キハダ、クリ、サクラ、クルミ、ナラ、エゾヤマザクラ、トチ、イタヤカエデ、オーク、メープル、黒檀等々,,,その素材に合うアイテムとして新しい姿で生み出される作品たち。


更に鉄染め、渋柿染め、ガラス塗装、ソープフィニッシュなど様々な技法で辻さんらしい表現で仕上げていきます。




作品とともに、これだけたくさんの木を作品として手に取り、見ることができるのはとても面白く、さらに辻さんによって染めの入った器は、より木の個性を浮き出し、見る角度や、光の当たり方によって表情豊かに見せてくれます。


辻さんも初日に在廊されるので、ぜひ作品や木の魅力を伺ってみてください。


 

木工作家 / 辻有希


―今回This___で初めてモビールを販売できるとのことで、スタッフもお客様もとても楽しみにしています。

モビールの制作はいつ頃から、どういったきっかけで始められたのですか?


モビールは10年ほど前、空間を作るインスタレーションとして展示したのがきっかけなんです。


もともと建築やインテリアにも興味があって、作品だけでなく、空間そのもを演出できるようなものをイメージしてモビールがスタートしました。



―辻さんのモビールはまるで風で枝葉が落ちてきている瞬間を切り取ったような唯一無二のバランスですが、デザインや、バランスなどどのように決めて製作していらっしゃるのでしょうか。


モビールがその空間にある時に、浮遊感や、それによるちょっとした違和感だったり、揺れて動く抽象絵画を思わせるような、視覚的に面白いものになればいいなと。


普通、モビールって吊ってある物体が主役になりがちで…

それもいいんですが、私の場合支える棒含め、全てのパーツが主役となるよう全体の印象を決めているんです。


またパーツを留める位置が1㎜ずれるだけでバランスの中心が変わってしまうので、吊るす線の位置、左右のバランス、パーツのとめ方など常に試行錯誤ですね。


一度床に置いて全体のバランスは決めるんですが、それが宙で立体になると、また全然イメージが違くて、

そこがモビールを作る面白さでもあります。



―辻さんの作品では様々な木に出会うことができ、見ていて心が躍ります。この木はこの作品にしよう、などはどの時点で決定されるのでしょうか。また様々な木との出会いについてエピソードがあれば教えてください。


基本的に材木屋さんで選ぶことが多いですが、木との出会いによって、この素材は器の方がいいかな、とかこれはモビールのパーツにいいなと決めています。


ごく稀に、林業の方から「この木、切らないといけないんだけど、作品制作に使わない?」と声をかけてもらったり、

近所の方から、「庭にある木を切らなきゃいけないんだけど、何かの形で残せないかな?」と提案いただき、そこから器を作って差し上げ、残りの木をいただいたりなどもありました。


このような縁も、その土地のものを形を変えて残していけるという、木工ならでわのいいところですね。



―女性で木工作家をされている方は珍しいですよね。木を切ったり、削るなどの作業は力や体力がいると思うのですが、制作の中で大変なことはなんでしょうか?また挑戦したい作品など。


基本的に木材は重量があり、手で掘る作業も力がいりますね。怪我もしょっちゅうあります。


その中で女性ならではの作品の魅力も表現できたら…作品の中で石のような形のオブジェがあるんですが、特に滑らかさや柔らかさを表現したいなと。


石のような形を作るときは、素材も硬く、節のあるものを選んでいて、それが仕上がりの良さにもつながっているんです。


またこれから大きな作品にも挑戦していきたいです。


大きい作品はより木目や木の魅力を楽しめるので、木工の醍醐味でもありますから。



―自然の多い北海道を拠点に制作される辻さん、木工をやる上で、拠点を北海道にされた理由はありますか?


一番は北海道の土地が大好きというところ。


北海道を出る選択も考えた時期もあったんですが、こんなに木が豊富で素敵な土地を離れる必要はないなと!


木は同じ種類の木でも育つ気候や環境、温度によっても違って、特に北海道のような北に位置する土地では

木の密度が上がり、それが削った時の表情の細やかさに繋がるんです。


そういったたくさんの木の発見ができるのもこの土地の魅力ですね。



ー辻さんの作品を楽しみにお待ちしているThis___のお客様へメッセージをお願いいたします。


今回、This___さんで初めてお取り扱いとなるモビールや、置き型のオブジェなど、サイズや形が全く違う一点ものも楽しめる展示です。


在廊もさせていただきますので、店頭でお客様とお会いできるのを楽しみにしています。


 

●辻有希 AKI TSUJI

1987年札幌生まれ。

大学にて木工を学び始め、卒業後、家具メーカーにて勤務。

現在、札幌を拠点に制作活動を行う。

 

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